2012年05月12日

イラク軍私的備忘録


嗚呼、パッチ縫い付けるの('A`)マンドクセ



イラク戦争で一度解体されたイラク軍が、戦後どのように新編・再編成されたのか、個人的な備忘録として調べてみようと思いましたが、資料が少なくて難しいですね・・・
でもこの辺りを多少は分かっていないと、系統だてた装備再現も難しいんですよね。


まずは「ICDC」(Iraqi Civil Defense Corps)。
日本では「イラク民間防衛隊」と訳されてます。




ウィキペディアによると、イラク占領後の治安悪化に悩むCPA(連合国暫定行政当局) の要請により、イラク占領軍である「有志連合」各国軍の活動を直接支援する部隊として生まれました。
隊員は旧イラク軍とは関係が薄い人が大半だったようで、軍事訓練から英語の習得から、すべてイチからだったようですね。
兵員は1万5千人ほどで、一年区切りの自由契約でCPAに雇用される形態だったとか。
主な任務は、各国軍のパトロール補助(通訳等)、拠点・道路の保安警備、被災者の救護など。

後に「IND」と改称されたみたいですが、結局は2004年4月にCPAから再編されたイラク国防省へ指揮権が移管され、その後消滅したようです。


次は「ING」(Iraqi National Guard )。
「ナショナルガード」といえば米国の「州兵」を思い出しますが、似たような性格なんでしょうね。
日本語的語感から言えば、そのまま「イラク国家防衛隊」と訳するのが適切だと思います。



これは、旧イラク軍からの組織なのか、占領後に新編された組織なのか、よく分かりません。
基本的に、イラクの武装組織は内務省管轄の警察以外は一度解体されている筈なんですが。
ひょっとすると

「ICDC」 → 「IND」 → 「ING」 

という流れで変遷してきたのかもしれません。

兵力は四万人。 CPA傘下で有志連合各国軍の部隊に派遣されて一緒に行動を取る事が多かったICDCとは違い、こちらは多国籍軍統合司令部( Multi-National Force )指揮下で、イラク現地軍部隊として行動していたようです。
兵員構成は志願入隊した失業者が大半で、旧イラク軍に所属していた人も多かったのではないかと思います。
ファルージャの戦闘での任務拒否や、内通者として部隊の将官が逮捕されるなどの事件が起こったためか、2004年12月に解体が発表されました。

といっても、本当に解体されたという情報は掴めていません。
粛軍を実施した後に別組織に改変されて、現在も新生イラク軍内に残っているのではないかと思っています。
常識的に考えて、イラクのような国では、「州軍」的な地域防衛兵力は必要でしょうから・・・
それに、あのイラク国土の形を刺繍された黄色で丸いパッチって、どうもやら廃止されて無いみたいだし・・・


最後はIraqi Armed Forces。
いわゆる「新生イラク国軍」ですね。

軍楽隊

憲兵隊

戦車隊


フセイン政権の軍隊である旧イラク軍は、湾岸戦争後の弱体化やCIAの指揮官切り崩し工作が効を奏し、一部に強力な抵抗があったものの、全体的にはあっけなく敗走・消滅しました。

有志連合軍や暫定行政当局も、イラクを永久に占領するつもりはもちろん無かったので、占領後しばらくすると国軍の再編成を始め、2003年6月末には民間軍事コンサルタント会社と、新編イラク国軍の教育に関して契約を結びます。
この頃からイラク国軍の編成が本格化していったようですね。
現在では陸軍は14個師団を保有し、中東でも指折りの規模となっています。








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Posted by 77SF  at 12:14 │Comments(4)IAF

この記事へのコメント
ご無沙汰しております。
INGは新生イラク軍の前段階のようなものらしいですよ。
そのあとにINAに改編されて今に至るという感じです。
ICDCは、INGが完全に国軍になるまでの不足分を補うための予備組織だったような・・・。
たぶんそなんな感じだったはずです。
Posted by モーリー at 2012年05月12日 16:20
あ、こちらこそご無沙汰しております。

この辺りを系統だって記述された資料が無いので困っています。
報道記事では「イラク軍」としか書いて無いものが多くて・・・

>ICDCは、INGが完全に国軍になるまでの不足分を補うための予備組織だったような・・・。

ICDCとINGと「二本立て」な時期があったのは間違い無いようですね。

ただICDCの画像には、米兵と一緒に活動している画像が極めて多いのに比べ、INGは単一の部隊行動をしている画像が多いみたいなので、ウィキペディアの記事と合わせて、記述したような解釈をしました。

>INGは新生イラク軍の前段階のようなものらしいですよ

私としては、わずかな期間とは思いますが、国軍とINGが二本立てで存在してた気がしてならないんですね。
INGみたいにパッチが二つ程度という簡素な服を着ている兵士がいる一方、師団章やら資格章やらをベタベタと付けた服を着た兵士が同時期に居るようですし。



オスプレイの本でも買ってくるかなぁ・・・
Posted by 77SF77SF at 2012年05月12日 17:02
あと、軽歩兵中心と思われる「ING」の枠組みで、重砲や戦車、通信機器などの旧イラク軍装備と、その操作要員の錬度を維持し、現在の国軍にバトンタッチできたのかなぁ、とも思いますし・・・
Posted by 77SF77SF at 2012年05月12日 17:25
同じINGでも、エリート部隊と一般歩兵部隊では、扱いに差があったんではないかと。
Posted by モーリー at 2012年05月12日 19:10
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